ガレージに置かれている製作中のコックピット

ACTIVITY
活動内容
ACTIVITY

このページでは、そもそも「鳥人間コンテスト」とは何なのか?、そして、TBTが、大会出場に向けて、どのような活動を行っているのかを紹介します。

鳥人間コンテストとは?

鳥人間コンテストは、「空を飛びたい」という人類の夢をかなえるべく、 バードマンたちが、自ら作り上げた飛行機を操縦し、その飛行距離などを競い合う大会である。

https://www.ytv.co.jp/birdman/
鳥人間コンテストの様子

Team Birdman Trial

芝浦工業大学、Team Birdman Trial(通称TBT)は、毎年琵琶湖で行われるこの鳥人間コンテストに、 大会唯一の二人乗り人力プロペラ機として出場しています。機体はもちろん学生自身で設計しています。丸一年をかけて、機体の設計、制作、試験を行い、7月に琵琶湖の空へと飛び立ちます。

コックピットの設計図
翼の設計図

DATA活動情報

所属大学芝浦工業大学
設立1994年
部員数121人
飛行記録6625m(2017年)
プロペラ周りの設計図

TBTでは、以下の7つの機体制作班に分かれて、綿密に連携を取りながら、機体制作を進めています。機体の設計も、その分野のプロフェッショナルである各班の設計者が行い、最後に全体設計者が一つの図面を作り上げます。

  • フェア班のイラスト

    フェア班

    コックピットを覆う外装を作っています。またその機体のイメージ合わせた装飾をしています。

  • 駆動のイラスト

    駆動

    ギアなどを用いてパイロットの漕ぐ力を、プロペラが回転する力に変換します。

  • ペラ班のイラスト

    ペラ班

    機体を前進させる推進力を生むプロペラを制作していおり、プロペラに機体のイメージに合わせた塗装をしています。

  • 翼班のイラスト

    翼班

    2人乗りの大きな機体を宙に浮かせるため、大会トップクラスの大きな翼を作っています。

  • フレーム班のイラスト

    フレーム班

    パイロットの身を守るコックピットの骨組みをCFRPを用いて制作しています。

  • 電装班のイラスト

    電装班

    飛行に必要な情報を機速計や高度計、GPSなどを取り付けることによりパイロットに伝えています。

  • パイロット班のイラスト

    パイロット班

    機体のエンジンであり、年に一度のパイロット選考で部内から2人が選ばれます。

  • 操舵のイラスト

    操舵

    ワイヤーを用いて尾翼を動かし、機体を制御します。

制作スケジュール

  • 執行代の変更

    執行代の変更

    7月で現執行代が引退をして8月からは新執行代に切り替わり、新機体の製作が始まります。

    • 全体
  • マンドレル磨き、備品直し

    マンドレル磨き、備品直し

    今年度使用予定のマンドレルで汚れているもの・昨年度使用していないものがあれば磨きマンドレルをきれいにします。また、備品を直したり補充したりします。

    • CFRP班
  • TP・展示翼作製

    TP・展示翼作製

    設計者が設計をしている8月、9月は翼の製作手順の再確認をするために短い翼を作ります。また、学校に展示しておくための翼を作製します。

    • 翼班
  • パイロット選考会

    パイロット選考会

    新しいパイロットを決める選考会を行います。 立候補者は体力的な試験や部員へのプレゼン、設計者との面接を行い、2名のパイロットを決めます。

    • 全体
    • パイロット班
  • 練習巻き

    練習巻き

    今年度の班長を中心に執行代が実際の巻きの練習を行います。そこで巻きまでに行うけがきや離型処理、脱型などの手順の確認や引継ぎ等を行います。

    • CFRP班
  • パイロット正式決定

    パイロット正式決定

    8月に行ったパイロット選考会での選考をもとに2名のパイロットを正式に決定します。

    • パイロット班
  • モックアップ

    モックアップ

    設計したフレームを実際に木で組んでパイロットを乗せ、姿勢等を調整します。

    • フレーム班
  • TP作製

    TP作製

    プロペラを部分的に作製して、設計の変更箇所が実現可能か、合理的かの確認を行います。

    • ペラ班
  • 翼桁・フレーム桁巻き

    翼桁・フレーム桁巻き

    10月から約5か月間かけて、翼班・フレーム班各設計者から送られてきた発注書をもとに翼桁・フレーム桁を製作します。

    • CFRP班
  • アプリや機器の製作

    アプリや機器の製作

    実際に琵琶湖で使用するためのアプリや機器を製作します。そのためにピトー管の試作や昨年の機速計、BLEの通信距離・消費電力・安定性・電池駆動の方法など調べます。

    • 電装班
  • トレーニング

    トレーニング

    9月に正式決定したパイロットは鳥人間コンテスト本番までトレーニングを行います。実際に空を飛んで感覚を養うグライダー搭乗やコースを走ったり他チームのパイロットと交流したりする自転車ライドも行います。

    • パイロット班
  • 設計、モックアップ

    設計、モックアップ

    「設計→実寸合わせ→修正」のサイクルを2~3回繰り返して、本番用フェアリングモデルを決定します。

    • フェア班
  • 翼一次構造製作

    翼一次構造製作

    約4~5か月間かけて、CFRP班が作ってくれたカーボンのパイプを削り、接合調整という翼を接合するための加工・調整をして実際の真っ直ぐな翼の骨組みに使えるようにきれいに加工します。

    • 翼班
  • フレーム解析

    フレーム解析

    ソリッドワークスというソフトを使用して、フレームにかかるVon-mises応力や変位を計算します。その計算をもとに実現可能性や、合理性の確認を行います。

    • フレーム班
  • 芝浦祭 模型展示

    芝浦祭 模型展示

    11月の芝浦祭で一年生の製作した1/8の模型の展示を行います。紙飛行機教室や実機パーツの展示など行っています。

    • 模型班
  • 桁発注・聖地貼り・治具立て

    桁発注・聖地貼り・治具立て

    設計した桁を発注します。また、実寸大の設計図を床に貼るという聖地貼りや床に貼った聖地に書いてある位置に桁を置くための台を設置します。

    • 駆動班
    • フレーム班
  • メインマウント(U字)荷重試験

    メインマウント(U字)荷重試験

    翼とフレームを繋ぐU字という部品の荷重試験を行います。荷重をかけて構造上必要な重さまで耐えることができるのかチェックします。

    • 全体
  • 型製作開始

    型製作開始

    3Dプリンタで分割して型を印刷し中に石膏を流し込んで硬化させます。その後、印刷した型同士を接着させます。

    • ペラ班
  • アプリの通信

    アプリの通信

    ピトー管が実用可能かを検討・決定します。また、アプリとマイクロコンピュータの通信をできるようにして、アプリ上に姿勢角、方位表示をできるようにします。

    • 電装班
  • リブ製作

    リブ製作

    コックピットの窓やドアにあたる骨組みの部分の制作をします。

    • フェア班
  • 桁加工・桁接着

    桁加工・桁接着

    CFRP桁を紙やすりでひたすら削る作業をします。その後、加工済みのCFRP桁をデナタイトという接着剤で接着して、Z-1パテを盛り、カーボンクロスを巻きます。

    • 駆動班
    • フレーム班
  • 型やすり

    型やすり

    表面の凹凸や接着部分の段差を、パテなどを使いながら滑らかにしていきます。

    • ペラ班
  • パート制作、フレーム接着

    パート制作、フレーム接着

    1月以降は、各自1パートを制作します。主なパートはハンドル、前輪、ワイヤー接合部、椅子等です。すべてのパートが作り終わり、全て接着し終わるとフレームの完成です。

    • フレーム班
  • アプリや詳細の決定

    アプリや詳細の決定

    追走艇用のスマホ表示画面や表示内容を作製します。マイクロコンピュータの数や配線などを決定します。

    • 電装班
  • 発泡ファイト

    発泡ファイト

    リブ製作が完了したら発泡スチロールからフェアリング本体を製作して、リブやフレームと合わせます。

    • フェア班
  • 鳥人間コンテスト書類提出

    鳥人間コンテスト書類提出

    書類をコンテストの運営様に提出します。書類には機体の三面図や魅力、パイロットの紹介が書かれています。 コンテストに出場できるかどうかが決まる、とても重要な書類です。

    • 全体
  • 全翼接合・桁荷重試験

    全翼接合・桁荷重試験

    一次構造まで終わった翼を全翼試験で接合します。桁荷重試験では、接合した翼に設計通りの荷重をかけて翼が壊れないか、異音や亀裂等安全上に問題が起きていないかチェックします。

    • 全体
  • ペラ積層・脱型・ペラ接着

    ペラ積層・脱型・ペラ接着

    製作した型にカーボンの繊維を添わせて硬化させます。その後、型から外した硬化したカーボンを上下で接着します。

    • ペラ班
  • シート焼き、窯直し

    シート焼き、窯直し

    翼製作に必要なCFRP素材のシートを作成します。また、シートを焼く際に破損した窯を修復・改善を行います。

    • CFRP班
  • 駆動パーツ接着

    駆動パーツ接着

    フレームに駆動輪などの駆動パーツを接着させます。

    • 駆動班
    • フレーム班
  • 選考結果発表

    選考結果発表

    鳥人間コンテスト出場の選考結果が発表され、部員で開封式を行います。

    • 全体
  • 翼二次構造製作

    翼二次構造製作

    桁にリブ(小骨)、前縁、後縁とフィルムといった二次構造と呼ばれる実際の翼を形にするための部品たちをつけます。翼は全部で11パーツに分かれており、その全ての翼の二次構造製作が終了すると翼の完成です!

    • 翼班
  • 全体接合試験

    全体接合試験

    始めて機体のすべてのパーツを接合する試験です。大学の体育館を借りて行います。2人乗りの大きさは大迫力です。

    • 全体
  • 走行試験

    走行試験

    飛行場でテストフライトを行う前に体育館で走行試験を行います。この試験ではタイヤの直進性や駆動に異音などならないか、テストフライトでの流れ等の確認を目的としています。

    • 全体
  • プロペラ塗装

    プロペラ塗装

    その年のテーマカラーで、プロペラの塗装を行います。

    • ペラ班
  • 修正

    修正

    試験やTFを行い、パイロットや他班からの要望に応じて修正を行います。

    • フェア班
  • 回転試験

    回転試験

    パイロットに実際にペダルを漕いでもらい、プロペラの推力と駆動に異常・異音がないか、電装機器が反応するかのチェックを行います。

    • 駆動班
    • ペラ班
    • フレーム班
    • 電装班
  • テストフライト

    テストフライト

    パイロットの飛行感覚の習得、浮上の確認、異常がないかなど琵琶湖の上を正常に飛ばすために飛行場でテストフライトを行います。きれいに浮上する姿は感動です!

    • 全体
  • 運搬試験・発進試験

    運搬試験・発進試験

    実際に鳥人間コンテスト本番で駐機場から運搬を行う際の練習を行います。また、実際に発進をする時に真っ直ぐ飛ばすために発進の練習行います。この試験を通して鳥人間コンテスト当日飛ばすまでの流れを確認します。

    • 全体
  • 鳥人間コンテスト

    鳥人間コンテスト

    ついに鳥人間コンテスト本番です!前日から琵琶湖へ行き、機体審査などを行います。琵琶湖に機体が着水した瞬間、執行代である3年生は引退です。

    • 全体

活動場所

芝浦工業大学には、豊洲キャンパスと大宮キャンパスの二つのキャンパスがありますが、TBTは基本的に、大宮キャンパスで活動しています。そのため、豊洲キャンパスに通う部員は、授業後に大宮キャンパスに移動し、部活に参加しています。

  • 部室の写真

    部室(クラブハウス棟)

    3Dプリンターやパソコンがあり、主に電装班が作業を行っています。またエアコン、ソファなどもありとても快適な空間なので空きコマに休憩している部員もいます。                            

  • 4号館の写真 4号館の写真

    4号館

    翼班の作業場所です。主に4201教室を使用しており、近くに翼を保管しているスペースもあります。他の作業場所と異なり、日中は教室として授業が行われているので作業後はきれいに片づけ、掃除をしてから帰宅します。                            

  • ガレージの写真 ガレージの写真

    ガレージ

    コクピ班、プロペラ班の作業場があると同時にパイロット班のトレーニングルームもあります。ここでは汚れを気にすることなく作業ができるのでカーボンの切断や発泡スチロールの切り出しなど幅広い活動が可能となっています。                            

3年間の流れ

4月 5月 6月 7月鳥人間
コンテスト
8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
1年 入部・新歓
入部説明会の様子
TBTの魅力を全力で新入生に伝えています。毎年平均60人ほど入部します
TF
TFの様子
初めてのテストフライトでは、主に2.3年生のサポートを行いながらTFの内容や注意点を学んでいきます。
芝浦祭模型制作
模型制作の様子
芝浦祭に向けての模型の制作、展示の企画、運営を全て一年生の中だけで完結させます。
機体制作
機体制作の様子
芝浦祭が終了すると実機班に配属がされます。2年生と一緒に実際に大会に出場させる機体を制作します。
2年 機体制作
機体制作の様子
3年生と共に実際に大会に出場させる機体を制作します。
TF
TFの様子
ほとんどの人が役職を与えられるのでそれを着実にこなしていきます
機体構想・設計
機体設計の様子
各般の代表者が来年の大会に出場させる機体の構想、設計を行います。
機体制作
機体制作の様子
3年生が引退したのでここからは2年生が主導となって機体を制作します。
3年 機体制作
機体制作の様子
3年生が主導となって機体を制作していきます。
TF
TFの様子
最上級学年として様々な人に指示を出しながらTFを進行していきます。