- Groupペラ班
- Date2026.01.11
S-320 Element プロペラ班 設計・活動方針
プロペラには特に「精度」と「軽量さ」が求められます。S-310 のプロペラ班にもあります通り、昨年はプロペラの製作方法を大きく転換したため、今年は昨年の製作方法を改良するとともに、主に「軽量さ」の追求を目標として設計や製作を進めています。
昨年度の評価
昨年度から 3D プリンターで出力した型による成形法へ製作方法を転換しましたが、精度と作業時間ともに以前の製作方法よりも大幅に改善することができたため、今年度も 3D プリンターを用いて型を製作します。それに合わせて、今年は部室にある 3D プリンターを新調しました。
また、昨年は前縁の接着位置を変更しましたが、前述の通り積層が上手く行かず、狙い通りの形状に成形することができなかったため、前縁の接着位置は S-300 以前と同じ場所に戻して設計をします。
プロペラのデータ設計については昨年度まで行ってきた方法を引き継ぎ、渦法を基とした設計法を採用しました。近年の TBT のプロペラは推力、製作難易度ともに十分満足した設計となっているので大きな変更を行う必要がないと判断いたしました。

変更点
【素材の変更】
昨年使用した開繊クロスは、重量に対する剛性がほかのカーボンクロスに比べて高いので、プロペラに採用するのには適した素材でしたが、非常に高価である点がデメリットとなっています。昨年度製作したプロペラは過剛性であったことを鑑みて、今年は少し性能が下がりますが、値段が安い開繊クロスの素材へ切り替える予定です。
また、昨年度より、桁の代わりに外皮にカーボンロービングを入れることで、長手方向の曲げ剛性を担保する構造へと切り替えました。現在の TBT にはカーボンロービングの在庫が多くないため、高弾性のロービング材を新たに購入し、今年度はそちらを用いて製作を行います。新たに購入するロービングは、現在使用している材質の 2 倍以上の曲げ剛性を持つため、プロペラのたわみをより抑えることが可能になります。
【積層構成の変更】
今までの TBT のプロペラは過強度過剛性であり、人の力で押しても多少凹む程度の強さをしています。今年は軽量さを追い求める設計のため、必要最低限の剛性が保てるように、積層数を減らして設計をします。10 月末の地点でまだ最終的な確定はしておりませんが、以下のように考えています。
開繊クロス 2ply/1mm 厚バルサ/開繊クロス 1ply → 開繊クロス 1ply/1mm 厚バルサ/開繊クロス 1ply
総括
今年度は、過強度過剛性であるプロペラの下限値を探るため、「攻めた設計」を行います。歴代機体史上最も慣性モーメントの小さいプロペラにご期待いただければ幸いです。